2016年2月22日月曜日

代替わりの歌

※責任を負う事に、厭いが無い

感無量 認められたならば
感無量 受け継いだならば
感無量 かつての人の名よ
この場を盛り上げて 世界を耕すよ
さようならを 言わなくてもね
今日からはよそで聞く かつての悩み事

2016年2月21日日曜日

お経のリズム(お祈りの歌)

※天井に想いを描く

台風の目となりて 息を吸うのは何ゆえに
肩肘がしんなりと 落ちたら瞼は半開き
お名前の裏にある 不思議な力湧いてくる
必ずやずれるもの 引き連れたれば御一行
天井に描かれた 遠くの世界も箔がつく

2016年2月20日土曜日

禅のリズム(雪の歌)

※雪をまじまじと、魅入る

雪が降るようにして ねらう
とらえどころのない 一時

人を選ぶのを 前にして
揺れの明らかな 火種

手玉にとれたなら 掬い上げる
剣の動きにて 書する

おじきをする事で 風を斬る
風は止むものの 雪は降る

息でえぐるのは 体温
忘れる事の無い 息吹き

どなたにも問う事の無い 空白
孤独はひとりでに 立ち返る

2016年2月18日木曜日

連載のリズム

※始めてしまったからには、着実に

一度っきりなれば 賭けに出るしかない
一度っきりなれば 弱音を吐く事無い
一度っきりなれば 見た目で勝負だね
一度っきりなれば 追いかけっこだよ

2016年2月16日火曜日

倉庫番の歌

※危険物を持つことを、任された

片付けの 合図を送る
引き出しの中転がして 入れてしまい

引き上げの 合図を送る
分からない人置いたとて 実る成果

整理整頓の 鬼の笑う
倉庫の中の危険物 暗記してる

倉庫番に 逃げ場はあらず
徹夜覚悟で数えてる これぞ棲み家

夜の見回りは おいらの使命
カギを閉めるのヘタな人 そっと伝う

お繕いの 工具箱よ
時計の針聞き治してく マメにマメに

カギの置き場所が 皆を背負う
明日の朝まで無事かしら? お月様に

2016年2月14日日曜日

体当たりのリズム

※解決できないまま、膨れ上がる

体当たりの 運転席よ
体当たりの 携帯電話よ
体当たりの 男女交際よ
体当たりの 親子関係
体当たりの どんぶり勘定
目の当たりの 裁判沙汰よ
止まらないよ 大事件を負う

2016年2月13日土曜日

御加護の歌

※住んでいる街が、ゴーストタウンに

道路標識の 墓場だよ
呪いの人形の のっぺらぼー
無人の車らの 反射する
ご先祖様の 柱だよ
黄色い信号の 浮き沈み
見知らぬ矢印の イタズラよ

2016年2月12日金曜日

レジ袋の歌(レジ袋応援歌)

※一番弱い立場から、助ける

やられっぱなしのレジ袋 
要るのかな 要らないのかな?

開けっ放しのレジ袋 
入れよかな 担ごかな?

閉じっぱなしのレジ袋 
忘れられ 隅へゆく

埋まりっぱなしのレジ袋 
耕され みじん切り

浮きっぱなしのレジ袋
宙返り 黄泉の国

100枚単位のレジ袋
鷲づかみ 手渡すよ

バードウォッチングの歌 2稿

※身近な生き物と共に居る

ツバメの角度は90度 白紙を求めて描くんだ
スズメの言葉は巻き戻す おしゃべり自体がお気遣い
トンビの遊びは底知れず らせん階段追いかける
アオサギ君に近づけば 先を読まれて謀られる
めったに会えないミサゴっち この湖を憂えてる
迷子のバンなら認めましょう 無くした人の落とし前
夜の王者はフクロウよ 素っ頓狂な顔をする
山の溪谷ミソサザイ 忍者の動きで岩を舞う
キジの悩みは無鉄砲 知らない所へ逃げ込んだ
ニワトリ食べてる日常に 疑問も恵みも償いも

竹ぼうきの歌(棟梁の歌)2稿

※無敵だ!

このルールをねじってみよう ついてこれるかな?
片手で放り投げては 片手で持ち替える
オンパレードの落ち葉で稽古ぞ 一切無駄にせず
力加減で優しさ分かるよ 苔の傷跡に
重心を手玉で転がす 今日の腕試し
果てのない方へたしかな一振り 呼ばれているぞオイ
ちりとーりと袋を携え ほうきの棟梁よ

2016年2月7日日曜日

竹ぼうきの歌(棟梁の歌)

※波があるものの、乗っている

このルールをねじってみよう ついてこれるかな?
片手で放り投げては 片手で持ち替える
二刀流背中に一本 ひじあてもう一本
空の卵を落とすは取っ手ぞ 突きの一撃よ
力加減で優しさ分かるよ 苔の傷跡に
オンパレードの落ち葉の稽古ぞ 一切無駄にせず
針金で骨組み巻いたら 終身雇用する
重心を振っては合図の 今日の腕試し
低い姿勢で腕を伸ばして 人間コンパスよ
ちびたなら些細な用事を 小まめにいいつける
何もない方へたしかな一振り 呼ばれているぞオイ
ちりとりと袋を携え ほうきの棟梁よ

サシガネの歌

※建設する事に、惑いが無い

サシガネの角を直に ピタリと当てる
目盛りの上に沿えてなぞり 鉛筆走る
片目だけ閉じて願い 誤差をつなぐ
暗算のケタの弾け スイスイ駆ける
図面をば見ずに唱え 明日の夢よ
板に描き示された 物理の世界

2016年2月5日金曜日

工事の音頭

※立ち退きとは、知らなかった

どこもかしこも 工事 工事
水も電気も 工事 工事

縄張りさえも 工事 工事
立ち退きだらけの 工事 工事

知らないおじさん 一人 二人
知らないおじさん 三人 四人

プライベートの 流出 流出
個人情報 流出 流出

バードウォッチングの歌

※身近な生き物と共に居る

ツバメの角度は90度 白紙を求め描くんだ
スズメの言葉は巻き戻す おしゃべり自体がお気遣い
カラスの羽には力あり 頭も良くて居なくなる
マガモの首ふり頼りなく 助けてしまう人徳よ
トンビの遊びは底知れず らせん階段追いかける
ハクセキレイの尾が早く 脚も早いがエサは無く
ヒヨドリ鳴いたらおめでたい お祭り気分の公害地
アオサギ君に近づけば 先を読まれて謀られる
めったに会えないミサゴっち この湖を憂えてる
ハクチョウ自体が船長よ こんな体に乗りたいね
キンクロハジロのユニフォーム どこかで見かけたチームだろう
迷子のバンなら認めましょう 無くした人の落とし前
夜の王者はフクロウよ 素っ頓狂な顔をする
山の溪谷ミソサザイ 忍者の動きで岩を舞う
カモメの横顔知っている 若々しいかな在学中
メジロの事なら間違える 名前も姿も間違える
ウグイスがてらに酒を呑む 公園無職のおじいさん
田んぼの番長モズ吉に 昆虫界が震撼す
ヤマガラ君の鼻声に 青空教室ほころんだ
キジの悩みは無鉄砲 知らない所へ逃げ込んだ
ヒバリのサイレン立ち昇る おらが村だと立ち上がる
豆鉄砲のハトの国 パンくず食べてはまた太り
ムクドリ群がる東京都 高架下には網を張る
ニワトリ食べてる日常に 疑問も恵みも償いも

2016年2月4日木曜日

独り立ちの歌

※もう、帰って来る事が無い

しまいには できるかな どうだろね
お言葉に 甘えたら いけないよ
お車に ユーレイが 乗り移る
ご先祖の お墓にも 参ろうね
出遅れた 渡り鳥 信じてる
真っ黒い 夜の 電車
口笛は 夜でも 響く

お見舞いの歌

※あまり、力を入れすぎない

澄みきっては かすんでく
目にも見えない 空模様

懐かしく 見たばかり
綿菓子模様の 白い雲

吸い込んだら 鼻の味
タンがからんだ 塩の素

お体に 気を付けて
別れた後も 帽子脱ぐ

肉体疲労時の歌

※歯ぎしりを抑えながら

痛すぎる 男の当番
痛すぎる 体の信号
硬すぎる 無言の表情
食いしばる 歯ぎしり限界
リポビタン アリナミン うなぎ
木枯らしと 戦う二月

2016年2月2日火曜日

帰り道の歌

※悔やまれるものの、次を開く

目が点なれば どこへ行く
憑りつかれたのは ランドセル

後ろのランプに 近づけば
落とした物こそ 宝物

行き交う道を 区切るのは
寒々しいかな 見えぬ壁

見た事も無い 国境
わたしのお国は 寂しかろ

我が身を疑う 風の音
斬られてしまった つながりよ

立ち止まりては 人の群れ
誰一人として 事は無く

帰ってこない 若者よ
水平線まで 辿り着く

哀しむ事の 素を吐く
見た目の通りの ご挨拶